文藝春秋|アベンジャー型犯罪(岡田 尊司)
去年、事件が起きた時には非常に衝撃を受けました。
子供の頃から通った秋葉原が舞台だったという事もありますけれど戦争でもないのに人が人を大量に殺戮するような現象にです。
しかも相手は誰でも良かったと加害者の青年は供述しています。
LECTORのBloggerブログ: 納得できないことに納得
私は今の社会に問題があると思っていました。
今読んでいる本によれば全てを複合的に考えないと事件の全容は掴めない、よって予防もできないということで「○○が悪い」という単独の原因はありません。
でも35ページまで読んでいて私は勝手に納得してしまいました。
事件後に寄り集まるマスコミの前で倒れてしまったお母さん。
自分が人を殺したわけでもないのに大変に気の毒だと当時は思いました。
(今は思っていません)
お母さんは名門青森高校に進み、地元の国立弘前大学ではもったいないと難関大学を受験して落ちてそのまま就職した方です。
極端に潔癖な方だったそうです。
息子を医者にするつもりで期待をかけていたそうです。
加害者の弟さんの手記というのがあるそうで本の35ページから著作権の侵害に抵触しないと思われる引用の範囲内で文章を引用させていただきます。
弟は、ある異様な光景を回想している。○○(加害者)が中学一年の時のことだった。食事の途中で怒り出した母親は、廊下に敷いた新聞紙の上に、ご飯や味噌汁やおかずをばらまき、そこで食べるように命じたのだ。○○は泣きながら、新聞紙の上に散らばったものを犬のように食べたという。それに対して父親は何も言わなかった。この一文だけで加害者がどんな家庭に育ったのかの想像がつきました。
派遣切りだの雇い止めだの100年に一度の不況だのの社会が悪いのだとすると誰もが加害者になりえます。
でも、どうやらそれは違うようです。
だからといって、けして許せる犯罪ではありませんけれど加害者に少しだけ同情してしまいました。
親になるのに免許が要らないのは100年前も1000年前も同じだったのですが、そこから何故大量殺戮に発展してしまうのかはまたトイレで続きを読みます。
0 件のコメント:
コメントを投稿