地元の本屋さんで明日からの入院中に読む本を探していて買った本です。
新社会人が社会に出て成功するためのノウハウ本のコーナーの向かい側にひっそりと置いてありました。
犯罪性はないけれど実態を知る人が少ないマグロ漁船乗組員から始まって、犯罪そのものの職業まで20の職業をやっていた、またはやっている人達にインタビューをして書かれた本です。
著者の草下さんは最初は、なんとなく始めたインタビューなのに最後は命の危険を感じるようになったそうです。
まぁ…内容からすればそうでしょう。
著者がインタビューでどの職業の人にも共通して受けた印象は犯罪者という感じではなくて良識人、その職業なりのルールを持っていることだそうです。
一般の人達のルールが法律ならば、この人達のルールは「筋」と「義理」です。
この本の冒頭にあるマグロ漁船乗組員は全く犯罪ではないのですけれど著書は経験者を探すのに苦労したそうです。
インタビューを受けた漁師さんは初めて乗った途端に一年半、日本に帰れなかったとか。
途中で子供のように泣き出す男とか船内のイジメとか色々あるんですけれど、とにかく一番感じたのは危険な仕事だということです。
網で腕を落としてしまう人や海に落ちて凍死する人や…ちょっとした怪我ならまだしも、どんな重病になっても一番近い港に着くのが一週間なんだそうです。
一航海で600万円ぐらいでたいした収入ではないのだけれど船の上ではお金を使わないので結構な稼ぎにはなるそうです。
その漁師さんが最後にこう言っています。
「もちろん金がいいってことは大事だけど、それ以上に試したいってのがあるのかもしれないよな。」
海の男ですよねー
海の上では誰も助けてはくれない、生かされるのではなく、生きなければならない…刑事事件になってしまった戸塚ヨットスクールがこの発想で作られたのでしょうけれどその考え方は間違えだけではないと思います。
ボロボロの状態で乗船して一週間ぐらいで立ち直ってしまう人もいるそうです。
問題なのは乗船した時よりも、もっとボロボロになってしまう人達もいることなんでしょうけど。
(我々の職業に似ています)。
人には色々な性格があって、ある種の人達には有効なこの方法も別の種類の人達には全く効果がない、教育心理学を学んではいない戸塚宏校長はそれを理解していなかった…と心理学者が書いていました。
バラバラはダメ、みんなおんなじに…というわけにはいかないのでしょう。
最後の臓器売買になるとどうなるんだろか?
15年前の12月21日からなので「日経新聞の正しい読み方」みたいなのと全ーーーく無関係な職業に就いてからもう15年になりました。
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