エスカレーターですが急いでいる人達の為に関西では左側を開け、関東では右側を開け、川崎のように事故があった地域では片側を開けて乗ることが禁止されていたりと色々あります。
日本エレベーター協会では事故の危険があるので片側を開けないで乗るように注意を喚起しています。
社団法人 エレベータ協会:安全・快適にご利用ただくために
この話が出る度に思い出すのですが12年前に当時50歳のホームレスの人と一緒に行動をしていたことがあります。
私は入院したり失業したり働いたりと3年4ヶ月の間に職を転々としていた時期です。
「バカロー!エスカレーターの上を歩くんじゃないよ!」
と、駅でエスカレーターの上を歩く人達を見てそのホームレスのおじさんが言ったのを聞いた私は
(この人はやはり頭が変なんだな)
と思いました。
何故ならば私は二十年間に渡って「こうやれば一分間何円の節約になるんだから月に何万円、年間で何十万円の経費節約に…」という形で、いかに時間のロスを減らすか、それよりも何よりもいかに製品を納期に間に合わせるかということばかりを考えて生きて来たサラリーマンだったからです。
エスカレーターの上を歩くのは当然でした。
それから何年か経って今の納期のない仕事…早くやろうが遅くやろうが全く関係のない仕事に就くと周りの人達が実に、ゆっくり、のんびりと動くんです。
ホームレスという訳ではないのだけれど時間に追われていないからです。
最初の頃は
(この人達は頭が変なんじゃなかろうか?)
と思いましたよ、大真面目で。
で、そんなこんなで11年経った今、私も
「バカロー!エスカレーターの上を歩くんじゃないよ!」
に変わっているんです。
人間は置かれた立場で考え方や常識が大きく変わるものだと思います。
「一分間何円の節約になるんだから月に何万円、年間で何十万円…」の人が「バカロー!エスカレーターの上を歩くんじゃないよ!」に転身するケースというのはあまりないので私のように両方の立場で物を見ることは稀かもしれません。
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