2008年9月9日火曜日

ゴースト・ウォッチ

Live Ghost Watch WebCam

ライブカメラのリンク集にあったものです。
「幽霊が出る部屋」としか解説が書いていないので、なーんだ、馬鹿馬鹿しいと思いました。
ところが拙い英語力で解説を読むと私が思ったのとは違うんです。

1912年4月14日に16歳の少女、ヘレナ・ブランデンはアイルランドのベルファストにあったリネン工場の階段から落ちて死にます。
彼女は毎週60時間労働をしていて、その年に就航したタイタニック号のテーブルに敷かれる高価なテーブルクロスを作るのが仕事だったそうです。

歌手になる事が夢だった彼女は夜の演奏会に間に合わなくなるので興奮した状態で仕事をしていて、捨てられていたモップに気付かずにつまづいて死にました。
そんな死に方では死んでも死に切れなかったのでしょう。
夜中になると働いていた工場に幽霊となって現れる…そういった内容です。
もっと正確には彼女が幽霊となって現れると信じている人達が数多くいる…となります。

サイト運営者は幽霊が出ることを怖がっているのでも面白がっているのでもなくて、その事実があるのかどうかを知りたいそうです。
誰かが工場に泊まって確認すれば済む話なのですが誰もそれをやりたがらないので30秒更新の静止画像ウェブカメラを設置したそうです。
コンピュータで解析するならばいざ知らず、一人でジーっとモニターを見ているよりもウェブカメラにして世界中の人達に公開して検証して貰った方が早いし確実です。
幽霊らしき物を見た時の報告フォームもついています。

ヘレナは16歳で毎週60時間も働かされていたんです。
現代の労働時間の基準に合わせるために月に換算すると月86時間ぐらいの残業になります。
今の日本で過労死認定裁判の基準になる、残業が月80時間を超えていますよ。
まだ幼い16歳の少女なのに。
しかも当時のアイルランドでは女性が男と同じ熟練した仕事をしても給料は半分だったそうです。
12―14歳の子供はもっと低賃金で…百年も経っていない最近の話なのに当時は小中学生までもが働かされたようです。
リネン産業で生き残るためにかなりの無茶苦茶をやった当時のアイルランド産業界の事情なども書かれています。

ふと気付いたのですがヘレナの命日、1912年4月14日の日曜日はタイタニック号が氷山に激突した日でもあります。
お金持ちとヘレナが編んだテーブルクロスを積んだタイタニック号はヘレナの命日の翌日に海に沈みました。

↓禁断の直リンクなのでブラウザの更新ボタンをクリックするとヘレナがいるかも。

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