2008年7月17日木曜日

当たり前

ダガーナイフなど所持禁止 警察庁、銃刀法改正案を提出へ (1/2ページ) - MSN産経ニュース

http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080717/crm0807171030013-n1.htm

ニュースの見出しだけ見て、とんでもない時代になったもんだと思いました。
内容を読むと違うんですね。
人を傷つける目的にしか使わない両刃の刀剣類を所持禁止ということです。
当たり前のことじゃないですか。
今までが変だったんですよ。

20年ぐらい前ですがダイバーズ・ナイフというのを持っていました。
柄まで一体の金属製両刃のナイフに黒いコーティングを施した一万円ぐらいのナイフでした。
(今は持っていません)

地上で電機メーカーの仕事の道具として使うのに何故ダイバーズ・ナイフかというと足首に巻くケースが付属していたからです。
いくら仕事に使うからといって刃物ですから人に恐怖感を与えないようにするのに足首に巻くという方法は適していました。

が、しかし、道具としての価値は極めて低いのがダイバーズ・ナイフでした。
だって、何かを削る時に力を加えようともう一方の手を添えたくても両方が刃だから手を添えられないし両刃なだけではなくて刃がV字型なので鉛筆も削れないんです。
ダイバーの人達がダイバーズ・ナイフをどうやって使うのか私は知りません。
(海では必ず使うロープは切りにくいし鮫と戦う為?)

でも、道具としてのナイフは片刃で刃が∠という形でないとならないんです。

片刃でも刃渡り20センチのサバイバル・ナイフ(既に銃刀法で所持禁止です)なんてのも道具としては殆ど役に立ちません。
鉛筆が削りにくくてしょうがないですもん。

鉛筆なんか使っている人も鉛筆削りでなくナイフで鉛筆を削る人も今の日本にはいないだろうけれど基本的には鉛筆が削り易いのが道具として優れたナイフです。
両刃ナイフ所持禁止に賛成です。

屋外で使用する道具として最も適したナイフは冒険家のC・W・ニコルさんが設計したものがあって(今もあるかどうか分からないけれど)、およそ人を傷つけるのには似合わない優しい形のナイフです。



ニコルさんに関係するナイフを調べたら二種類あります。

1)ラップランドナイフ
ラップランド(ノルウェー、スウェーデン、ロシアにまたがるスカンジナビア半島最北端でトナカイを放牧している人達が住む場所)で使われているナイフ。
ニコルさんが愛用しているのが、そのナイフだそうです。

2)ハンドスケルペル
ニコルさんが皇居の近くを歩いていた時にナイフを持っていたことを警官に咎められて「この国はナイフも持って歩けないのか?」とナイフ製作者の相田義人さんに尋ねたそうです。
相田さんがニコルさんに日本の銃刀法の説明をしたところ、「だったら銃刀法に触れないナイフを作れば良いじゃないか」とニコルさんに言われて相田さんが作ったのがハンドスケルペル。
命名はニコルさんだそうです。
ニコルさんの故郷では責任能力のある狂った人達が人込みでナイフを振り回して人を傷つけるようなことが、あまりないのではないでしょうか。

Googleイメージ検索で見られますがラップランドナイフには野性の逞しさ、ハンドスケルペルには小さいとはいえナイフの鋭さがあります。
そりゃ道具の要素の一つには生きるために動物を殺すという機能も必要なのだからしかたがありません。

ニコルさんがデザインした、見た感じの怖くないナイフは見つかりませんでした。

ナイフは本来は武器…護身具でもあるのだから怖く見える方が正しいのかもしれません。

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